ひらたいくま命名のこと

 この間のエントリにも登場して「名前を募集しています」と言っていたひらたいくまに、ようやく命名した。当初は名前を付けるつもりも無く、単に「ひらたいくま」とか「くまさん」で通すつもりだったのだけれど、ひらたいくまの存在に感激した母親のために追加でお迎えして(北海道だから随分送料を取られるかなと思ったけれど、案外そうでもなかった)からというもの、母が「何か名前を付けてあげたほうがいい、自分もつけるから」としきりに言うようになった。確かに同じ家に2匹いるのに両方とも「ひらたいくま」では具合が悪いので、ここ数日、寝たり起きたりする合間にずっと考えていたのだ。

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 左が新しくお迎えしたひらたいくまで、右が先輩のひらたいくま。こうしてみると、先輩の方は随分毛足がもこもこしているのがわかる。並べると色味も随分異なるように思えるが、これでも一応、同じ色(ラテ)だ。*1

 フラットアウトベアの公式サイトに載っているものを見ても、他のオーナーさんの写真を見ても、おおよそが左のように毛足が整っている。ので、右の子をお迎えして最初にご対面したときの正直な感想は「なんか思ってたのと違うな」だった。毛並みを整えてあげれば左のようになるのかしら、と思って手で撫でつけたりしてみたけれど、やはり毛はもこもこのまま。こっそり首を捻っていたのだけれど、今回左の子をお迎えして確信した。あ、これ、やっぱり個性だったんだ。

 というわけで、お迎えしてから半年、ずっと「ひらたいくまさん」と呼ばれていたくまさんは、本日付で、晴れて「シャンプー」という名前になった。由来は言わずもがな。暇な時に時折他のオーナーさんの写真を見ているけれど、未だにうちの子レベルにもこもこしているひらたいくまには出会ったことがない……というのは多分単なる親馬鹿である。探せば普通にいると思う。でもそう思いたいのが人情だ。うちの子一番。

 ちなみに、左の子は「リンス」になった。自分で提案したくせにずっと名前をつけあぐねていた母が、私が「この子は今日からシャンプーです」と言うなり乗っかってきたからだ。シャンプーと名付けた時にそうなる予感はしていたのだけれど、かわいいので良いと思う。

 というわけで、双子のシャンプーとリンスを、これからよろしくおねがいします。

*1:写真はやや赤色強めに加工しているので、これから購入する方はあまり参考にならないと思います、と一応補足

メティ氏のかくしごと

 スマホグラブルiPadで黒い砂漠、PC画面にはTwitter……というニートまっしぐらな完全装備で日曜の夜を過ごしていたら、背後からなにやらガサゴソと音が。

 一人暮らし時代なら「ま、まさか……例の黒いアレなんじゃ……」と戦々恐々としながら気が付かなかったフリをして必死にタイムラインを眺めるところなのだけれど、幸いなるかな、北海道には黒いあいつは存在しません*1

 ので、大した勇気も覚悟も無いままに音のする方を確かめてみると……。

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 なんかしてる。

 頭隠して尻隠さずとはこれ正しく。そんなところに隠れてコソコソと、一体何をしているのかしらん? と回り込んでみたところ。

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 おいコイツ、今何かを隠したぞ。

 ……まあ、何か、とか勿体つけて言うまでもなく、パッケージの隅っこの「洋酒使用」の文字で大体の予想はつくわけですけれども。

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「だめですか?」

「だめですね」

 ……というわけで、こっそり開封しようとしていたのはこちらのチョコレートのストロベリーリキュール版なのでした。

 ……えっ? お召し上がりになるの? この時間に? 流石にギルティ過ぎない?

 

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 ……食べました。

*1:諸説あり。最近では街中は冬も暖かいので普通にGもいるとか、いないとか。でも、少なくとも私は18年間北の大地で過ごしてきて、一度も黒い悪魔を見たことがない

ブライスとの出会いのこと

 ※本エントリにはドール写真を含みます。苦手な方はご注意ください。

 

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 廊下の片隅から様子を伺っているメティ氏。視線の先に、何やら気になる相手がいる様子。東京の我が家から私の実家にやってきたばかりのメティにとっては、気になるものがいっぱいなのかもしれない。

 視線の先のお相手は……。

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 ブライスドールのお姉さん。深窓の令嬢、といった佇まいでいらっしゃる。メティさんの視線もどこ吹く風、つんと済ましたご様子。どうやらこれにたじろいでいるらしい。頑張れメティ、うちでは他の子達と合わせてまるっと「ぬいぐるみ」扱いされているけれど、君も一応商業的なくくりとしてはドールのはずなんだ。……多分。

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 というわけで、接触を試みる。どことなく外国人に道を聞かれるシチュエーションの英語の教科書イラストっぽく見えなくもない。

 見た目はつんつんしているけれど、実は彼女、とっても良い子なのです。……ということで。

 数分後にはしっかり仲良くなっていました。よかったね、メティさん。

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ひらたいくまのこと

 うちには、半年ほど前にネットでバズって人気が出た「ひらたいくま」がいる。火付け役となったのは、(私が知る限り)この方の紹介ツイートだ。というか、私はこのツイートが回ってきて即心を奪われ、リプツリーにぶら下がる形で紹介されていたお店で即座にくまをお迎えした。

 この人も「最近色んな人が〜」と言っているから、もしかしたら最初にひらたいくまに言及したのは別の人だったのかもしれないけれど、とにかくこの柔らかくてかわいいくまのぬいぐるみ"FLAT OUT bear"は「ひらたいくま」として市民権を獲得した。

 で、うちにも「ひらたいくま」ことフラットアウトベアが一匹いる。

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 ご覧の通り、とてもかわいい。大変癒やされる。いわゆる「とろふわ」ではなくて「もこもこ」系の毛足なので「ひらたいくま」ブーム火付け役のにゅうめんさんのツイートレベルではインスタ映えしてないけど(多分私の撮り方の問題もありそう)見るからに柔らかくて、優しい感じがする。

 実はこの子、まだ名前が決まっていなくて、私は単に「ひらたいくまちゃん」と呼んでいる。「ひらたいくま」という語感があまりにかわいらしくて、他に呼び表し方が思い浮かばないのである。……とはいえ、うちにやって来てそろそろ半年になるので、名前らしい名前をつけてあげないとなあと思いはするのだけれども。

 それはさておき。何故いま「ひらたいくま」の話なのかというと、それは私の休職と帰省に関係がある。私はいま、一昨年から務めていた会社を休職し、療養のために実家に帰ってきているのだけれど、帰省にあたって家から何匹かぬいぐるみを連れてきた。(正直に言えば全員連れてきたかったけれど、流石にスーツケースを圧迫しすぎるので諦めた)

 そのうちの一匹が、このひらたいくまちゃんなのである。

 ひらたいくまちゃんは、ひらたい。ので、大きさの割に鞄などに忍ばせやすい。そういう理由で、在職中もちょっと精神的にしんどい時にはくまちゃん……いやくまさんにこっそり付いてきてもらって精神の安寧を得ていた。今回も、その時の延長線上のようなつもりで、深く考えずにひょいっと鞄の中に入ってもらった。

 それがなぜか、がっつり、実家の母の琴線に触れたのである。

 私の母は、私の趣味に口出ししない。中高生の時代にブライスドールにハマった時は「同じ値段かけるならゲームでも買えばいいのに」とか呆れたように笑いつつもお年玉やお小遣いをドールにつぎ込むことを非難しなかったし、私がホクホクしながら新たにお迎えした子を開封している時は、一瞥くらいは寄越して「あら、かわいいじゃない」と社交辞令程度に言ってくれた。

 私が「携帯電話のゲーム」に「毎月いくらもお金を払っているらしい」とわかった時は流石に眉を顰めかけたけれども、数カ月後には「今のゲームってそういうもんなのね」という態度に変わっていた。まあ、基本的には付かず離れずの位置で、娘である私の趣味の変遷を見守ってきたのである——が。その母が、私が鞄から取り出して何気なくテーブルの上に置いたひらたいくまさん、もといくまさまを見るなり、身を乗り出して言ったのだ。

「なにそれ、すっごく可愛いじゃない!! 柔らかい(既に勝手に触っている)! 頬ずりしてもいい(答える前に顔をうずめた)!?」

 とてもびっくりした。何度も言うが、母は、私の趣味に口出ししない。娘である私のことを「あなたは多趣味だよね」と、ちょっとだけ距離を置いて評価する、そういう自分は至って無趣味な人間だ。「推し」のアイドルも、大好きな作家もいない。大抵のものは「あら、かわいいじゃない」の一言で片付けてきた彼女が、なぜか「ひらたいくま」さまにだけはこんな反応を寄越し、極めつけにはこう言ったのである。

「ずうっと触っていたい、仕事中膝に乗っけていたい、リュックか何かでカイロを背負わせてほかほかにしたい。ふにふにしながら一緒に寝たい! 私もこの子欲しい!」

 ますますびっくりした。「趣味的なもの」にそこまで前向きになる母を、この歳になって初めて見た。そこまで言うのなら里親に出す(というか私がこの子の親なら母は祖母にあたるわけだし、祖母の家にステイする的なニュアンスになるのかもしれないが)のも吝かではない、というようなことを言ったら「でもこの子をあなたから引き離すのはかわいそう」と言う。引き離すのはかわいそう。数年前は、「人形をお迎えした」と口にする私に「人形を買うことを『お迎え』って言うのね。なるほどねえ」と、例の、ちょっと距離をとった顔で頷いていた母が、である。

 確かにひらたいくまはかわいい。とてもかわいい。けれど、長年私の数々の「かわいい」ドールたちに囲まれていてもぴくりとも食指が動かなかった母が、今はフラットアウトベアの公式サイトを真剣な表情で眺めて、どの色の子にしよう、どんな顔の子が来るだろう、と胸をときめかせている。これはすごいことだ。日頃の感謝を込めてプレゼントしてあげよう、と思いつつ母の希望を聞いている私の膝の上には、今もひらたいくまさんが乗っかっている。相変わらず、名前はまだない。(募集中です)