新元号のこと

 新元号が「令和」に決まったらしい。仕事の関係上、エンジニアとも関わりが深かったので、元号が事前に決まるのはよいことだなあ、とぼんやり思う。発表の瞬間は母親と一緒にテレビに張り付きつつ、手元でTwitterも開いていたのだけれど、誰も彼もがお祭りムードで、平日の昼間なのに一瞬でタイムラインが濁流のように流れていって「一大イベントの渦中にいるんだなあ」という感じがした。

 昭和半ば生まれの人たちにとっては「自分たちが見られる最後の元号かもしれない」という感覚があり、平成生まれの人たちにとっては生まれて初めての「元号が変わる瞬間(まだ変わってないけれど)」として受け入れられた令和。天皇崩御していないので、祝賀ムード一色で新元号の話題を持ち出せるのもこの雰囲気に貢献しているのかもしれない。

 そんなことを思いつつ、実家のテレビをぼんやり眺めて「ああ、私は今後『そうそう、あの年の4月は新元号発表があってさ〜』という話題になるたびに『あの時は休職していたっけ……』とこの日を思い出すんだなあ」と考えていた。新元号に切り替わる日は、どこで何をしているんだろうか。